皆様に応援していただいている『としま福祉支援プロジェクト』がいよいよ目に見えて動き出しました。ついに「セーフティネット住宅」6月初旬オープンです。
そこで、この住宅に関わって頂いた皆様のインタビューを連載で掲載していきます。
第一回は「豊島区で長年にわたり不動産業を営む株式会社ヴェセル東西の専務取締役、池下正崇さんにうかがいました」(インタビュー コミュニティネットワーク協会 渥美)
渥美 池下さんと出会ったのは今年2月14日です。そこから振り返ってみたいのですが、当時、私たちは国交省のモデル事業に選ばれたものの、肝心の空き家を確保できておらず、一番ハードルも高いだろうと思っていたのに、まさかこんなに早く展開ができるとは。池下さんの存在があってこそと思っています。ここまでの経過とか当時の池下さんの思いを振り返って教えていただけますか。
池下 わたしたちが空き家と向き合うきっかけは一昨年、NPO法人空き家空き地管理センターに7月に加盟したことです。わたしたちは豊島区大塚、文京区大塚、東池袋含めて地元で50年を迎える頃だったのです。そのときに高齢の地主さんが増えていらっしゃった。なおかつ建物も老朽化していって、そういう物件の利活用の相談が非常に多く発生している時期があったんです。そのときに空き地を利活用するコンテンツを増やしていこう、として始めました。そのなかで、豊島区だったり、国だったり、地方自治体含めて交流していくなかで、ほんとの地域貢献って何だろう?ということを考えたときに、我々不動産業者で不動産業として利益をあげていかなくてはならないなかで、貢献できること。で、空き家のマッチング、利活用の提案、なおかつ宅建業法も変わってきたのですが、インスペクション〜空き家をリノベーションして、維持する。スクラップビルドではなく、維持していく、にいきついた。注力してご提案するということにいきついたんですね。
我々は豊島区に会社をおいているので、豊島区にも貢献したい。豊島区に貢献できることが、助成金を使うこと。豊島区が進めようとしている助成金を使える事業。すべて、かかわる方がウインウインで事業化していくことが、われわれができる地域貢献、豊島区への貢献かな、と。その思いをはせ、不動産業者、役所の方から空き家の情報をいただくたびに研究をして、いろんな方におつなぎいただいている。
そんなとき、2月の頭くらいに伊部さんと会いました。伊部さんとは前々から交流をさせていただいていました。豊島区宅建協会青年部でお会いして、協会の事業のことを聞きました。高濱さんとも話しをしていて、両者がマッチングしました。そこでご提案させていただき、今回、事業化に結びつきました。
としま区、セーフティネット、オーナー様、地域、そこに貢献しながらそれぞれ利益をあげていく。それによってわれわれの地域における生存価値がでてくるのかなと思い取り組んできました。
セーフティネット、独居老人の住宅確保、そして生活支援、そこで不動産業として携われるなら、これからも進めていきたいと思っています、。
渥美 セーフティネット住宅はとしま第一号になるわけですが、これまでなかなか進まず、ご苦労があったと聞いています。今回、切り開くことができたのは?
池下 高濱様の理解度の高さ、柔軟な対応力。それがあってこその今回の事業だと思います。また、今回は建物を維持管理するための予算も組んでいた。それを一般の方にお貸しできる予算を組んでいらっしゃった。そのなかで、事業提案を受け入れてくださった。特殊な例かもしれません。ほとんどの方は空き家を運用できない。設備投資もできない。そういうものをこういう事業にあえていくことが現実的かもしれません。しかし、この第一号事案ができたことによって、これからご提案していくことで、具体的にオーナー様にお話ができるようになるので、少し間口が広がるのかなと思う。オーナー様の予算をどう引き出していくのか、クリアしていくのかを考えていきたい。